短歌(2023/5/22-6/12)

爪の青 手首のトマト 少しずつ消えてくようで海に流れる

まだきょうをおえたくなくて髪の毛半乾きのまま電話をかけた

きみがいつきてもぐっすり眠れるよう枕を二つ重ねて眠る

ねえみて、ここでわたしは踊ってたんだ、あなたの歌で、こんなふうにさ

この先も会えないことはわかってる、わかってるのに夢で泣いてる

眠剤を飲んでないから眠くない めんどうだった いつもそれだけ

ふかふかの苔にさわった指先でわたしの指の毛にふれてみて

もしぼくら小さくなったら友達の爪に登って滑ってみようよ

もう無理だ 死んでたまるか 銃口を握って塞ぐために生きてよ

赤信号/じりじりと待つ/対岸へ/睨みたいのはこの人じゃない

1時間早く目が覚めアラームが鳴るころにまた眠たさがくる

「もうきょうは疲れたから」って眠れない 予定にないことまだしてないし

「もう十分苦しんだって思わない?」うなづきたかった泣き出したかった