登場人物
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ワニウエイブ/古林/夢兎ねむり
2021/01/05収録
ワニウエイブ
と、いうことでそろそろ開始したいと思います。参加者の方はお揃いでしょうか?
古林
はい
夢兎ねむり
おります〜!
ワニウエイブ
お二方とも初参加ですよね。軽くでよいので自己紹介的なものをお願いしてよいでしょうか!
古林
古林です、会社員やってる宇宙人です。
よろしくおねがいします。
夢兎ねむり
どこにでも居るふつうの女の子のひとり、夢兎ねむり(ゆめと・ねむり)です。よろしくお願いします!
ワニウエイブ
よろしくおねがいします、ちょっと前回までの様子をみて今回からは人数を三人にすることにしました、が、今後また変更があるかもしれません。
今回のテーマは「読書習慣の話」で、僕が発案しました。個人的に年々読書をするのが重くなってきており、特にここ数年は本当に読書量が減ってしまっていて危機感を覚えています。なのでみなさんがどのようなペースで読書をしているのか、どうやって読む本を決めているのかを教えていただけたらなと思ってこのテーマにしました。
お二方は読書はされるほうですか?
古林
自信を持ってする方とは言えないですね。
夢兎ねむり
他の方とくらべたことがないのでなんとも……ですが、朝起きたときと夜眠る前の読書が習慣になっています。なので、そこそこするほうかもしれません。
古林
夢兎さんと比べるならば、私は遙かに読んでいないほうだと言えますね。
ワニウエイブ
「読書の習慣が全くない」というわけではない?
古林
うーん……。読書に努めようという意欲はある、程度ですかね。
ワニウエイブ
読書に努めよう、という意欲か。やっぱり「読書したほうがいい」っていうふうには思ってらっしゃるわけですね?
なんか性格の悪い感じの尋ね方になっちゃったな。ぼくは「読書したほうがいい」と思ってます!笑
古林
大学での専攻が文学だったこともあって、読書を切り捨てることはこれまでのキャリア上厳しいものがある。ただ、その肩書きには不釣り合いなほど「読めていない」かな。
夢兎ねむり
ねむりの場合は子どものころに完全に習慣化してしまっているので、「したほうがいい」とは考えたことがなかったかも……。そこに本があって、読みたいから読む、みたいな……。
アルピニストみたいなこと言っちゃった。
ワニウエイブ
なるほど、好きでしてる人は「したほうがいい」とは思わないですもんね。ぼくはなんかこう「したほうがいい」と思ってる時点で重荷になってるんだろうなあ。
古林
小学生のときまで「読んでいる方」と言えたと思いますが、中学で運動部に入ってから読まなく(読めなく)なってしまった。ただ子どものときから現在まで一貫として、朝と夜に少しずつとかはできなかったな。一気読みでないと読めない。
ワニウエイブ
お二方はどのような本をお読みになられますか?(最近読んでない場合は、どのような本をかつて読んできたか、でも大丈夫です!)
古林
外国文学ですね。かつての専攻。
夢兎ねむり
小学生くらいまでは物語が多かったです。それから、だんだんエッセイとかが多くなって、今はエッセイかハウツー本がほとんど、という感じです。
ワニウエイブ
僕はほとんど小説しか読まない(読めない)んですよね。と、いうのも小説以外のものってまったくどのように選べばいいのかわからない。
読む本ってどのように選んでます? 個人的に、まず「選ぶのが難しい」ってずっと思ってるんです
古林
私は過去の専攻に基づいているので全く参考にならないと思います。かつての研究対象とつながりがあるものとか。最近はオンライン講義を受けていて、その課題図書を読んでいました(そして講義当日までに読み切れない)。
夢兎ねむり
う〜ん。ねむりの場合はタイトルか、表紙で選んでいることが多いかもしれません。
「あ、なんかおもしろそう」「表紙きれい」みたいなレベルなので、ほぼ直感?
ワニウエイブ
タイトルか表紙! ジャケ買いだ……。
読書好きな人って結構「ベストセラーだから読んでおく」とかができるっぽいんですよね。ぼくはまったくそれができないんだよな。
夢兎ねむり
トレンドが気になる、みたいな感覚なのかなあ。
古林
あまり地球人の興味関心嗜好が私に一致すると思っていないので……。
夢兎ねむり
そういえば、最近おむかえした『写訳春と修羅』は完全にジャケ買いでした。装丁がきれいすぎて欲しくなっちゃった。
https://www.amazon.co.jp/dp/4904292510/ref=cm_sw_r_tw_dp_oEh9FbQN8KNSF
ワニウエイブ
「売れてる」とか「本の見た目がいい」とか「かつて専攻だったから」っていうのも全部選ぶ基準の種類ではありますよね。装丁の綺麗さとかほとんど着目したことがなかったですね……。読書って結構いまやリッチな趣味だと思うわけです。本自体が高いというのもそうだし、置く場所問題も、いつ読むのかという問題もある。
古林
みみっちく(私が主に読むのはひと世紀は前のものなので)文庫かペーパーバックで読むので、装丁気にしていなかったな。
夢兎ねむり
きれいな本はだいたいかさばるので、置く場所の問題とは常にたたかってます……。
ワニウエイブ
本ってかなりこう、「モノ」としても好まれているように思います。読書家の方は本棚とかめっちゃこだわって配置しているイメージ。生活の中に組み込む努力といいますか。ご自宅に本棚ってあります? 夢兎さんはありそうだな……。
古林
本が並んでいる空間は好きですね。仕事の都合で引越し続きだったので、私の家に本棚はありませんが……。好きというだけでなく、図書館とか本屋さんに行くと時々言いようもなくぐっちゃぐちゃの気持ちになります。
夢兎ねむり
文庫・新書専用と、それ以外用のものがあります。本棚は生活必需品……!
ワニウエイブ
ぼくも狭い部屋に住んでいていつ引っ越すともわからないのでなかなか「本棚」を導入できないんですよね。でも巨大な本棚が壁一面にある、というような空間になんとなく憧れもある。
夢兎ねむり
壁一面の本棚、ロマンですね〜。そう言いながら、去年Kindle Paperwhiteをゆずってもらったのをきっかけに、けっこう電子書籍をおむかえしていたりします。
ワニウエイブ
ぼくもkindleは愛用していて、少ないながらもこの数年読破した本はほぼkindleでした。なんか味気ないというのもわかるんですけどね、あとマジkindleには無い本ってたくさんあるから、情報が制限されている感覚もある。
電子書籍って「読書という趣味のリッチさ」にある程度対抗する手段ではあるんですが、情報の入手経路をゾンアマに握られてる感じがするのはイヤだったりもする……。
古林
「読書という趣味」のリッチさかあ。
ワニウエイブ
まず本ってめっちゃ高くないですか? ぼくが貧乏だからそう思うだけかな……。
古林
確かに、私は(地球上の)(ちなみにこの「設定」は都合良く浮上したり沈下したりしますが)貧困家庭出身なんですが実家にも本棚はなかった。
夢兎ねむり
う〜ん。本自体が好きなせいか、あんまり値段を気にしたことがなかったかも……。ただ、紙の書籍にくらべて、電子書籍って安いことが多いなあと思っています。
ワニウエイブ
さっきも言ったように「置く場所問題」もあるし、あと「いつ読むんだ問題」もある。空間的、時間的、金銭的余裕がすげえ必要だと感じてしまう。PC上でできる趣味は全部PC上でできるから、そういう感覚になるのかな……。
古林
だから今お金稼ぐ中で「本に使う金はケチらないぞ」という思いもあるな(その割にみみっちく文庫買ってるんだった、意志が弱い)。
夢兎ねむり
ふと思ったのですが、おふたりは読書用の時間をつくって、読書をする感じですか?
ワニウエイブ
「いつ読むんだ問題」ですね。
古林
正直今その時間があったら、寝ていたり生活をがんばってやっていたりすることが多いですね。
ワニウエイブ
僕は仕事が在宅なので引きこもりみたいにずっと家いるんですけど、そうするとほんと本をいつ読むのかわからない。いざ読もうとしてもなんかめっちゃ気が散る。
古林
一度没入できれば読破できるんですけど、没入まで持って行くのが難しいと感じます。気が散りますね。
ワニウエイブ
だからほんと夢兎さんみたいに「習慣」化できるといいんですけどね。寝る前に30分は本を読む、とか。ぼくは結構一気に読みきらないと前の日の内容忘れちゃったりするのでそれも難しく……という感じです。だから「読むぞ!!!!」という強い気力がないと本を読破できない。
古林
「読破」しなくていいのかもしれないですね。
夢兎ねむり
なるほど……!ねむりは、いわゆる「すきま時間」に読書をするのが楽しみなので、いま新鮮な気持ちで、わくわくしてます!
ワニウエイブ
正直「読破」してないもの山程ありますね。自分のそういう性質上小説、しかも短編集を好んでいます。
古林
私の中で短編は没入する前に物語が佳境に入る問題がある。
そういえば卒論のための文献をたくさん読んだけど、全て拾い読みだったしな……。それを自分の中で「読書」にカウントしていなかったかもしれない。
ワニウエイブ
卒論を書いたことがないからわからないんですが、自分の作業に必要な本を選ぶっていうのもすごく難しくないですか?
古林
選ぶというか、総当たりでしたね。当時外国からも取り寄せて手当たり次第にやってました。
ワニウエイブ
ウワー、エネルギーがあるな、すごい。
夢兎ねむり
総当たり……! 気が遠くなっちゃう。
古林
多分若かった。
本の選び方だったら、図書館のレファレンスサービスに聞くのもアリです。
ワニウエイブ
図書館! そうだその話もしたかったんだ。図書館って利用されます? 僕、図書館なんかもう「いつ返す」が気になってまったく手につかなくなってしまう。
夢兎ねむり
『田んぼの中にタガメがいる』から『誰がために鐘は鳴る』を導き出すというウワサのレファレンスサービス……!
古林
図書館利用します。とりあえず休日なんとか外出られたら散歩の目的地として設定します。それ以外にどこに行ったらいいか分からないので。
夢兎ねむり
ねむりも図書館利用してます!
古林
web上で貸出し延長できるところも多くて、そうすると3週間以上は借りられるので、流石に期限内に返す気力を持てるときが来るだろうくらいの気持ちでいます。
ワニウエイブ
返す時間が設定されてるだけで落ち着かないんですよね。予定というものが苦手で……これ全然一般化できない感覚だと思うので解決しないでいいですが……。
夢兎ねむり
期限があるソワソワ感はあるかもしれない……。
ワニウエイブ
図書館の利用は、ぼくのいう「読書のリッチさ」を解決する一つの方法ではありますよね。他の趣味と違って「タダで借りる」という選択肢があるのが読書のすごいところ。巨大な図書館だったら視聴覚室みたいなのあって映画とかCDとかある程度あったりもしますけど、本の種類には敵いませんもんね。あとマニアックな本であってもリクエストだせば大抵買ってもらえる。
夢兎ねむり
いろんな理由で店舗でも通販でも手に入らない本があったりするので、そういうの置いてくれているのも図書館のありがたさかな、と思っています。
古林
それが図書館の存在意義のひとつですね。保存の目的。
日本にもBook Swapあるといいのに。
ワニウエイブ
Book Swapってなんですか? 本の交換会?
古林
イギリスの事例なんですが、使われなくなった公衆電話に不要な本を置いていって別の人が好きなように持って行くんです。
ワニウエイブ
え~、それ自体めっちゃ物語的でカッコいいですね。Book Swap。本を開くと「助けて」って書いてある紙が入っていて事件に巻き込まれそう。
夢兎ねむり
Book Swapたのしそうだな〜。
ワニウエイブ
「本」って、ちょっと他の文化とは一段違った重要度がありますよね。情報のもっとも基本的な形態だからなんでしょうか。
古林
本(もともとは羊皮紙や石版)は記録性や保存性を有するものの原始的な形態ですね。
ワニウエイブ
ぼくもここまで読書と噛み合ってないのに、なんか「本は読んどかないといかん」っていう感覚(?)というか自己規範(?)のようなものが結構あったりします。「インターネットの情報に慣れるとまずい」、といいますか……。
夢兎ねむり
すごい! ねむりの感じたことのない感情です……!
ワニウエイブ
インターネットの情報って純度が薄いのではないかという危機感がめっちゃあるんですよね。大学でもwikipediaとか引用すると怒られますし。
古林
私の中で読書は学びに結びついていて、学びへの意欲はある種の誠実さだと感じているんですよね。誠実でありたいのかもしれない。逆に言えば、本を読まない自分は誠実でないと感じてしまう。
ワニウエイブ
僕も「学ぶ」ことと「読書」はかなり結びついてる感覚があります。とくに学校で学ばなくなってからはそうですね。それが誠実かどうかはちょっとわからないですが。よく「インプット」とか言いますけど、自分の中に情報を蓄えるときにその入口がネットだけだと怖いぞ、という感じがします。ちょっとうまく説明できないから「感じ」とかいう言葉を使っちゃうが~!!
古林
なんていうかっていう言葉を使っちゃうと、なんていうか、ネットの奔流にのまれてしまう。
夢兎ねむり
たしかに、ねむりは知りたくて本を読むことが多いので、「読書」が「学び」は確かにそうかもしれないですね! あんまり、考えたことがなかった……。う〜ん。インターネットとともに生きているから、あんまり危機感がないのかもしれない。ちゃんとした情報もあれば怪しい情報もあるな、とは思うのですが……。
ワニウエイブ
こうやって言葉を使ってコミュニケーションをしてく中で、「どのようなものを読んできたか」という体験って口調や態度に強く反映されますよね。できればやっぱカッコよくてちゃんとした言葉をつかってカッコよくてちゃんとした人だと思われたいものです。
古林
上滑りしない言葉を紡いでいきたいですね。
夢兎ねむり
そう考えれば、やっぱり「読書」って「学び」だな〜って感じます。
ワニウエイブ
結局いつ読むのかとかどこに置くのかという問題は解決されず、でもやっぱり読んだほうがいいというところに戻ってきてしまった……。
夢兎ねむり
ねむりは、いわゆるすきま時間に読んでいます。お湯が沸くのを待つ間とか、人を待つ間とか、いろいろ。
古林
まあ本やそのなかにある言葉はどこかしらに記録、保存されるので、いつでもそうしたいときに戻ってこれます。
ワニウエイブ
何かALTSLUMでも読書習慣に対するアプローチができればいいなと思ってます。たとえば課題図書を設けて読書会を行い、記事化する、とかですね。いや別に読書じゃなくてもいいんですけどね。映画とかアニメとかCDアルバムとか、なんでも。
夢兎ねむり
個人的には読破しない楽しみもあるのかな、なんて思っています。読み終わらないで、結末に思いをはせる的な。
ワニウエイブ
あ、あと! 本読むときってメモとかとります? これ聞いとかなきゃって思ったんだった。
古林
小説はメモ取らないです。
夢兎ねむり
ハウツー本を読むときは、必ずノートをつけています。小説のときは、とったりとらなかったりかな。ミステリーを読むときや、登場人物が多いときはとったりします。
ワニウエイブ
本自体に書き込んだりもしますか?
古林
同様に小説ではしない。学術書とかだとどっちもします。
夢兎ねむり
書き込んだりはしないですね。なんだか、かわいそうという気持ちになってしまって、折ったり書いたりできないです。
ワニウエイブ
僕、メモとるのも本自体に何か書くのも苦手なんですよね。でもそのほうが機能的に読書できて進みやすいならそうしていくことで、読書習慣を改善できるかもしれない。
今、自然と「読書習慣を改善」と言ってしまいましたが、読書習慣病とかもありそうだ…。
夢兎ねむり
読書習慣病?
ワニウエイブ
へんな読書ばかり摂取しすぎると変な読書脂肪がついて読書肥満になってしまう、というような。
古林
っていう設定で小説書けそうですね。
ワニウエイブ
読書の事考えて小説書いたりこうやって文章書けるんだから、やっぱ読書ってすごいな、永久機関だった。って変なこと言って(長引かせて)すみません! ここらへんで〆たいと思います!
古林
永久機関だから〆るのそりゃたいへんだ。
#07 End